「今の会社はもう古いんじゃないか? 新しい会社の方がチャンスがあるかも…。」
「SNSで見かける『最新の自動集客ツール』の方が、楽に稼げそうだな。」
ビジネスが少し停滞すると、どうしても「隣の芝生」が青く見えてしまうものです。
そして、「ここは私に合わない」「環境が悪い」と言い訳をして、新しい会社や新しいノウハウに飛びついてしまう。
もしあなたが、これまでに何度も扱う商材やビジネスを変えてきたのなら、胸に手を当てて考えてみてください。
「場所を変えることで、あなたの人生は劇的に好転しましたか?」
おそらく、答えはNoのはずです。
なぜなら、成功できない原因は「場所(会社)」にあるのではなく、一つのことをやり抜けない「あなたのマインド(飽き)」にあるからです。
あちこち転々とする人を、業界では「渡り鳥(MLMジプシー)」と呼びます。
渡り鳥が失うものは、時間とお金だけではありません。
ビジネスにおいて最も大切な「信用」という資産を、自ら切り崩しているのです。
この記事でわかること
- 【脳科学】なぜ私たちは新しい話に飛びつきたくなるのか?中毒性のある「ドーパミン」の罠と井戸掘りの寓話
- 【残酷な現実】会社を変えるたびに「信用残高」がゼロになる理由。先行者利益よりも強い「熟練者利益」とは
- 【防衛策】甘い誘惑(ノイズ)を遮断し、退屈な作業の中に「職人技」を見出して継続するコツ
なぜ、あなたは「新しいチャンス」に心が揺らぐのか?脳の「ドーパミン中毒」

「今が立ち上げ期です!」「先行者利益が取れます!」
こうした言葉を聞くと、なぜ胸がときめき、居ても立っても居られなくなるのでしょうか?
それは、あなたの意志が弱いからではありません。
人間の脳が、「新しいもの(Novelty)」に対して強烈な快感(ドーパミン)を感じるようにプログラムされているからです。
人間は「飽きる」生き物。新しい刺激(New)を求めるのは本能だが、ビジネスでは命取り
太古の昔、新しい食料や新しい場所を見つけることは、生存確率を上げることでした。
だから脳は「新しいもの=善」と認識し、飛びつくようにできています。
逆に、同じ作業を繰り返すこと(マンネリ)には苦痛を感じます。
しかし、ビジネスにおいて成果が出るのは、この「マンネリの向こう側」です。
ドーパミンの奴隷になって「新しい刺激」ばかり追い求めていると、いつまで経っても「初期の興奮」だけを味わい、その後の「地道な積み上げ」から逃げ続けることになります。
これは一種の中毒症状です。
「自分は今、新しい刺激に飢えているだけなんだ」と自覚し、理性を働かせる必要があります。
井戸掘りの寓話。「10mの穴を10個掘っても、水(成果)は一滴も出ない」
ビジネスは「井戸掘り」に似ています。
水脈(成功)は、地下100メートルの深さにあります。
Aさんは、一箇所を諦めずに100メートル掘り続け、豊かな水脈に到達しました。
Bさんは、10メートル掘っては「ここには水がない」と諦め、また別の場所を10メートル掘りました。
Bさんが掘った合計の深さは、Aさんと同じ100メートル(労力は同じ)です。
しかし、Bさんの手元には一滴の水もありません。
あるのは、中途半端な穴ぼこ(挫折の跡)だけです。
会社を変えるということは、また「深さゼロメートルから掘り直す」ということです。
これまでの努力をドブに捨て、また一からスコップを握る覚悟が、あなたにはありますか?
ここに注意!
「前の会社での経験が活きるからゼロではない」と言う人がいますが、それはスキルの話です。
「信用」と「組織(資産)」に関しては、完全にゼロ、いやマイナスからのスタートになります。
転々とする人を信用してついていく人はいないからです。
【体験談】「今が立ち上げ期!」の言葉に踊らされ、5社を転々として信用資産がゼロになったGさんの悲劇

ここで、目先のチャンスに飛びつき続け、最終的に誰からも相手にされなくなってしまったGさんの事例を紹介します。
「オオカミ少年」になった男の末路
Gさんは、「先行者利益」という言葉に弱いタイプでした。
最初に始めたA社で成果が出ないと、「A社はもう飽和している。次はB社だ!今ならトップポジションが取れる!」と友人を勧誘しました。
半年後、B社がうまくいかなくなると、「B社は商品が悪かった。でも今度のC社は凄いぞ!本物だ!」とまた友人に連絡しました。
友人は「お前、この前と言ってること違うじゃん」と呆れましたが、Gさんは聞く耳を持ちません。
そうやってD社、E社と渡り歩き、2年が経った頃。
Gさんが「今度こそ人生を賭けるビジネスに出会った!」と電話をかけると、誰も出てくれなくなっていました。
LINEもブロックされ、親友からも「もう二度とお金の話はしないでくれ」と絶縁されました。
Gさんの手元に残ったのは、大量の在庫と、失われた信用だけ。
彼は「成功する場所」を探していましたが、本当に探すべきだったのは「信用を積み重ねる生き方」だったのです。
成功の正体は「地味な作業の反復」。魔法の杖はどこにも落ちていない

私たちは、どこかに「楽に、簡単に、すぐに稼げる魔法の方法」があると信じたがります。
しかし、そんなものはファンタジーの世界にしかありません。
イチローが偉大なのは、バッティングフォームを毎日変えたからではない
イチロー選手が日米通算4367本安打という偉業を成し遂げられたのはなぜでしょうか?
毎日違うバットを使い、毎日違うフォームを試したからでしょうか?
違います。
「同じフォームで、来る日も来る日も素振りを繰り返したから」です。
地味で退屈な基礎練習を、誰よりも深く、長く継続した結果としての偉業です。
ビジネスも同じです。
アポ取り、プレゼン、フォロー。
この地味な作業を、飽きずに、腐らずに、改善しながら繰り返せる人だけが、「達人(マスター)」になれるのです。
「先行者利益」よりも強い「熟練者利益」。長く続けた者が市場を制する
「早く始めた人が勝つ(先行者利益)」というのは、一面的な真実でしかありません。
本当に強いのは、「長く続けて、その道のプロになった人(熟練者利益)」です。
流行りのタピオカ屋はすぐに潰れますが、100年続く老舗の鰻屋は潰れません。
コロコロ変わる流行り廃りに乗るのではなく、一つの会社、一つの商材、一つの手法を極めてください。
「〇〇と言えばあなただよね」というブランド(信用)が確立された時、あなたは競合のいない無敵の存在になります。
Webビジネスこそ「浮気」は厳禁。ドメインパワーと信頼の蓄積

特に、ブログやSNSを使ったWeb集客に取り組んでいる場合、テーマや手法を変えることは致命的なダメージになります。
ブログやSNSは「育てる」もの。テーマをコロコロ変えるとアルゴリズムに嫌われる
GoogleやInstagramのアルゴリズムは、「専門性」を評価します。
今まで「ダイエット」の発信をしていたアカウントが、急に「仮想通貨」の話を始めたらどうなるでしょうか?
AIは「このアカウントは何の専門家か分からない」と判断し、評価を下げます。
読者も「あれ?乗っ取られたのかな?」と離れていきます。
Web媒体は、一貫したテーマで発信し続けることで「ドメインパワー(媒体の強さ)」が育ち、検索上位に表示されるようになります。
途中で投げ出すことは、育ててきた作物を収穫前に引き抜くのと同じです。
一つのシステムを使い倒すことで、操作スキルと成約率は二次関数的に伸びる
ツールやシステムも同じです。
「あのツールの方が高機能らしい」と目移りして乗り換えると、また操作を覚えるところからやり直しです。
一つのシステムを徹底的に使い倒し、機能の隅々まで理解し、自分なりに工夫する。
そうすることで、操作にかかる時間は短縮され、成約率は向上します。
これを「学習曲線」と呼びます。
もしあなたが、「もう迷わずに一つの道を極めたい」「完成されたシステムを信じて使い続けたい」と願うなら、継続報酬型WEBビジネスのプラットフォームを活用することをお勧めします。
ここでは、すでに検証済みの「勝てる仕組み」が用意されています。
あなたがやるべきは、あれこれ悩むことではなく、その仕組みを「使いこなすこと(熟練すること)」だけに一点集中することです。
迷いなくアクセルを踏み続けた時、Webビジネスは爆発的な複利効果(レバレッジ)を生み出します。
【体験談】流行りの仮想通貨MLMには目もくれず、老舗企業でコツコツ発信し続けてトップに立ったHさんの信念

周囲が新しい流行に流される中、自分の信念を貫き通して「最後の一人(勝者)」になったHさんの事例を紹介します。
「ウサギ」ではなく「カメ」が勝つことを証明した男
数年前、仮想通貨系のネットワークビジネスが大流行しました。
Hさんの周りのリーダーたちも、「今はこっちの方が稼げるぞ!」とこぞって移籍していきました。
Hさんの組織からも多くのメンバーが引き抜かれました。
しかし、Hさんは動じませんでした。
「流行りものは必ず廃れる。僕は、自分が愛用しているこの製品と、この会社の理念を信じている」
Hさんは、地味な物販系の会社で、来る日も来る日もブログを更新し続けました。
1年後、仮想通貨系MLMの多くが行政処分を受けたり、破綻したりして消滅しました。
移籍したリーダーたちは行き場を失い、信用を失いました。
一方、Hさんのブログは「誠実な発信」が評価され、検索順位で1位を独占。
「色々な情報を見たけど、Hさんが一番信頼できそうだから」という理由で、毎月安定して新規メンバーが集まるようになりました。
「みんなが辞めていったおかげで、ライバルがいなくなりましたよ」
Hさんは静かに笑いました。
継続は力なり。一点集中は、最強の差別化戦略だったのです。
今日から迷いが消える!「一点集中」するための3つの防衛策

最後に、甘い誘惑(ノイズ)を遮断し、目の前の仕事に没頭するための具体的なアクションプランを提示します。
1. 他社の勧誘は「ノイズ」と割り切り、情報の遮断(ミュート)を行う
心が揺らぐのは、余計な情報が入ってくるからです。
SNSで他社のキラキラした投稿を見ないでください。
勧誘してくる知人のLINEは通知オフにしてください。
「私はこの山を登る」と決めたら、他の山の景色は見ない。
情報を遮断することは、あなたの集中力を守るための「防壁」です。
2. 「石の上にも3年」を契約する。結果が出なくても3年は辞めないと決める
期間を決めてください。
「とりあえず3ヶ月」ではありません。
ビジネスで芽が出るには、最低でも1年、花が咲くには3年かかります。
「今日から3年間は、何があっても、結果が出なくても、絶対にこの会社を辞めない」と自分と契約書を交わしてください。
「辞めない」と決めてしまえば、「辞めようかな」と迷うエネルギーを節約でき、その分を行動に回せます。
3. マンネリを愛する。退屈な作業の中に「微差」を見つける職人になる
毎日同じ作業をすることに飽きないでください。
むしろ、「昨日よりうまくできたかな?」「今日はここを工夫してみよう」と、微差(ディテール)にこだわってください。
神は細部に宿ります。
退屈な単純作業を「芸術(アート)」の域まで高めること。
それが職人の道であり、成功者への道です。
まとめ:深く掘れ。水脈は、その足元のずっと奥深くにある

あちこち掘り散らかした穴は、足を取られて転ぶ原因にしかなりません。
しかし、一箇所を深く掘り抜いた井戸は、あなたとあなたの家族を一生潤す「命の水」となります。
「ここだ」と決めたら、迷わず掘り続けてください。
硬い岩盤にぶつかっても、手が豆だらけになっても、掘り続けてください。




