「アロマの香りは好き。でも、あの独特なグループのノリにはついていけない…」
「毎月製品が届くのは楽しみだけど、使い切れずに溜まっていく一方だわ」
ドテラ(doTERRA)は、エッセンシャルオイル(精油)を商材とする、今日本で最も勢いのあるネットワークビジネスの一つです。
「薬に頼らない生活」「自然派」「ママ友との繋がり」。
こうしたキーワードに惹かれ、多くの女性が参加しています。
しかし、そのキラキラした世界の裏側で、「アロマ疲れ」を起こしている人が急増しているのをご存知でしょうか?
「メディカルアロマ」という言葉の危うさ、そして毎月約1.4万円(100PV)の製品購入が家計を圧迫する現実。
この記事では、感情論やスピリチュアルに流されず、ビジネスとしてドテラを攻略するための「ロジカルな戦い方」を解説します。
この記事でわかること
- なぜドテラ会員は毎月1.4万円も買わなければならないのか?報酬プランの裏側
- 「飲めるアロマ」「薬はいらない」…薬機法ギリギリ(アウト)な勧誘の実態
- 友人をアロマ教室に誘うのはもう古い。Webで「悩み解決」をして自動化する戦略
【基礎知識】ドテラとは?「マルチに見えない」アロマビジネスの光と影

ドテラが他のMLM(アムウェイやニュースキンなど)と違うのは、「ビジネス色が薄い」という点です。
これが入りやすさであり、同時に「抜け出しにくい沼」の原因でもあります。
製品力は本物。CPTG基準(高品質)が「ただの愛用者」を沼らせる入り口
ドテラのオイルは「CPTG(Certified Pure Tested Grade)」という独自の品質基準を設け、純度が高く、不純物が含まれていないことを売りにしています。
実際に香りを嗅げば、その品質の高さは素人でも分かります。
「ただ良い匂いを楽しむ」だけなら問題ありません。
しかし、セミナーやワークショップに参加するうちに、「この素晴らしい製品を広めることが、周りの人を救うことになる」という使命感を植え付けられます。
こうして、ビジネスに興味がなかった普通の主婦が、いつの間にか熱心なディストリビューターへと変貌していくのです。
ターゲットは「健康・自然派志向のママ」。コミュニティの結束力が強すぎて排他的になるリスク
ドテラの主なターゲットは、子育て中のママや、オーガニック志向の女性です。
彼女たちは「子供に害のないものを使いたい」という強い想いを持っています。
共通の価値観で結ばれたコミュニティは居心地が良い反面、外部に対して排他的になりがちです。
「市販の洗剤は毒だ」「病院の薬は危険だ」といった極端な思想が共有され、ついていけない人が村八分にされるケースも少なくありません。
アロマ会、クラフト作り、ミネラル試飲会…。「楽しいイベント」が実は巧妙な集客装置
「アロマでリップクリームを作ろう」「ミネラル発酵ドリンクの教室やるよ」。
ドテラの入り口は、こうした楽しいワークショップです。
友人を「ビジネス勧誘」として誘うのではなく、「遊び」として誘えるのが強みです。
しかし、参加した友人は気づきます。
「材料費は安いけど、結局このオイルを買わないと家では作れないのね」と。
その場の空気で断れず、会員登録してしまう。
これがドテラ流の拡大スキームです。
なぜドテラ会員は「毎月100PV(約1.4万円)」を死守しようとするのか?

ドテラには「LRP(ロイヤルティー・リワード・プログラム)」という定期購入システムがあります。
そして、ビジネスとして報酬を得るための条件が「毎月100PV(約14,000円〜15,000円)以上の購入」です。
報酬プラン「パワーオブスリー(3段ボーナス)」の呪縛。3人が買わないとボーナスが入らない
ドテラの特徴的なボーナスに「パワーオブスリー」があります。
これは、自分が100PV以上購入し、さらに直ダウン(紹介者)3人が100PV以上購入し、チーム全体で600PVを達成すると、約5,500円のボーナスが入るというものです。
この「5,500円」をもらうために、アップラインはダウンラインに対して「今月も100PV買ってね」とプレッシャーをかけます。
「みんなで頑張ろう」という連帯責任の空気が作られ、必要ない月でも買い続けなければならない状況に追い込まれます。
冷静に計算してください。
5,500円をもらうために、自分が1.4万円払っていたら、毎月8,500円の赤字です。
WA(正会員)とWC(愛用者会員)の混同。「ビジネスしない人もWAにさせられる」構造的欠陥
ドテラには、ビジネスができる「WA会員」と、愛用者だけの「WC会員」があります。
本来、ビジネスをしない人はWCでいいはずです。
しかし、アップラインは自分の組織図を埋めるために、「WAの方がポイント還元率がいいよ」などと言って、ビジネスをする気がない人までWA登録させようとします。
その結果、「ただアロマが欲しかっただけなのに、毎月のノルマやセミナー参加を強要される」という被害者が生まれるのです。
【エピソード1】 「チームのためにお願い」と言われ、使わないオイルが毎月届くようになった主婦の嘆き
「〇〇ちゃんが今月100PV買ってくれたら、チームのみんながボーナス達成できるの。お願い!」
ママ友からの頼みを断れず、私は毎月ドテラのオイルを定期購入していました。
最初は楽しかったアロマ生活も、毎月1.5万円の出費は家計に響きます。
夫には「お小遣いの範囲」と嘘をついていましたが、実際は食費を削っていました。
リビングの棚には、封も開けていないオレンジやレモンのオイルが何本も並んでいます。
「これ、いつ使うんだろう…」
香りに癒やされるはずが、そのボトルを見るたびに胃が痛くなる。
「辞めたい」と言ったら、ママ友グループからハブられるかもしれない。
その恐怖で、私は今日も「購入ボタン」を押すのです。
ドテラが「宗教」「怪しい」と言われる最大の原因。「メディカルアロマ」の暴走

ドテラが一部でカルト視される最大の要因は、法律(薬機法)を無視した「過激な効能効果」の主張です。
薬機法(旧薬事法)ギリギリのトーク。「飲めるアロマ」「病院に行かずに治す」の危険性
日本では、精油(雑貨)を「飲める」「塗れば治る」と言って販売することは、医薬品医療機器等法(薬機法)違反です。
しかし、現場のセミナーでは「レモンオイルを水に入れて飲むとデトックスになる」「フランキンセンスでガンが消えた例がある」といったトークが平然と行われています。
これは非常に危険です。
原液を飲用したり、肌に直接塗布したりすることで、重篤なアレルギーや健康被害が出るリスクがあります。
「ドテラのオイルは純度が高いから大丈夫」というのは、科学的根拠のない独自ルールに過ぎません。
現代医療の否定はカルトの入り口。バランス感覚を失うと友人は離れていく
「病院の薬は毒だ」「ワクチンは打つな、アロマで免疫を上げろ」。
このように、標準医療を全否定し、アロマを万能薬のように崇めるようになると、周囲の人はドン引きして離れていきます。
それはもはやアロマテラピーではなく、「アロマ教」という宗教です。
ビジネスとして成功したいなら、このバランス感覚を失ってはいけません。
ビジネスとしてやるなら「雑貨」として売れ。コンプライアンス遵守が長期安定の鍵
賢いリーダーは、決して「治る」とは言いません。
「リラックスできる」「生活が豊かになる」という「雑貨」としての価値を伝えます。
法律を守らないビジネスは、いつか必ず行政処分で崩壊します。
長期的に権利収入を得たいなら、コンプライアンスは何よりも優先すべき防波堤です。
アロマ教室はもう古い。Web集客なら「癒し」を求めている人だけを集められる

では、どうすれば健全にドテラで稼げるのか?
答えは、リアルな人間関係を使った「アロマ教室」をやめ、Web集客に切り替えることです。
ママ友を誘うから嫌われる。Webなら「不眠」「ストレス」で検索する人が客になる
興味のないママ友をワークショップに誘うのはやめましょう。
Web上には、「眠れない」「更年期でイライラする」「子供のアトピーをなんとかしたい」と悩み、解決策を探している人が無数にいます。
彼らにとって、ドテラのアロマは「売りつけられる商品」ではなく「救いの手」になります。
Webを使えば、感謝されながら商品を届けることができるのです。
ドテラは「継続報酬型WEBビジネス」と相性抜群。消耗品(オイル・ミネラル)のリピート率は驚異的
ドテラの製品(オイル、ミネラル、サプリ)は、一度気に入れば毎月消費される消耗品です。
これは、継続報酬型WEBビジネスとして理想的な商材です。
Webで「ドテラ製品の正しい使い方」や「成分の安全性」を論理的に発信し、ファンを作ることができれば、毎月安定したLRP(定期購入)注文が入り続けます。
無理に100PVを買わせなくても、愛用者が自ら買い続ける仕組みを作れるのです。
Webなら「スピリチュアル」ではなく「成分・効能(科学)」で売れる
Webユーザーはシビアです。
「波動が上がる」といったスピリチュアルな説明よりも、「成分分析表」や「エビデンス」を好みます。
ドテラが公開している品質データや、化学的な成分特性をブログで丁寧に解説することで、アンチ・スピリチュアル層や男性客も取り込むことが可能です。
ドテラで稼ぐためのWeb戦略。キラキラ投稿よりも「お悩み解決」を発信せよ

具体的に、どのような発信をすればいいのでしょうか。
Instagramでオシャレなボトルの写真をアップするだけでは、集客できません。
Instagramの「丁寧な暮らし」は競合過多。狙い目はブログでの「深い悩み解決」
インスタ映えを狙った投稿は、すでに飽和状態です。
それよりも、ブログ(WordPress)で、深い悩みに寄り添う記事を書きましょう。
- 「産後の抜け毛 アロマ 対策」
- 「夫の加齢臭 ドテラ レシピ」
- 「ドテラ ミネラル 飲み方 アレンジ」
こうした具体的なキーワードで検索してくる人は、購買意欲が高い見込み客です。
メルカリ転売は禁止。正規ルートで登録してもらうための「特典(付加価値)」の作り方
ドテラ製品はAmazonやメルカリで安く転売されていますが、あえてあなたから定価(会員価格)で登録して買う理由はなんでしょうか?
それは「あなたからのサポート」です。
「私から登録してくれたら、オリジナルのアロマ活用レシピBOOKをプレゼントします」
「LINEでいつでも使い方の相談に乗ります」
こうした付加価値(特典)をつけることで、転売品との価格差を埋め、会員登録を促すことができます。
【エピソード2】 「子供のアトピーで悩んでいる」と検索経由で相談が来た。押し売りせずに感謝されて登録に繋がった日
私が運営していたブログに、あるお母さんから問い合わせがありました。
「子供の肌荒れが酷く、ステロイドを使いたくないのですが、何か良い方法はありますか?」
私は決して「治る」とは言わず、ティーツリーやラベンダーの持つ抗菌・鎮静作用について、客観的なデータとともに伝えました。
そして「もし試してみたいなら、会員価格で安く手配できますよ」と軽く案内しました。
彼女は納得して登録し、製品を使い始めました。
数ヶ月後、「おかげさまで、夜もぐっすり眠れるようになりました」という写真付きのメールが届きました。
無理やりママ友を勧誘していた頃には味わえなかった、「人助け」としてのビジネスの喜びを感じた瞬間でした。
Q&A:ドテラに関するよくある疑問

最後に、ドテラで活動する上で気になる疑問にお答えします。
Q1. 毎月買わないと会員資格はなくなりますか?
A. なくなりません。
1年間購入がなくても会員資格は維持されます(更新料はかかります)。
ただし、報酬を受け取るためには毎月の購入が必要です。
ビジネスをしない月は、無理に買う必要はありません。
Q2. 飲んでも大丈夫なんですか?
A. 公式には「食品添加物」として認可されているものは飲めます。
ドテラのオイルの一部は、日本の食品衛生法で「食品添加物」として届け出されています。
ただし、それは「香り付け」の用途であり、「原液をガブ飲みして健康になる」という意味ではありません。
過剰摂取は内臓に負担をかけるので、自己責任で慎重に行ってください。
Q3. 友達を誘わずにランクアップできますか?
A. Web集客なら可能です。
リアルな友人を誘わなくても、Web経由で登録したダウンラインを育成すれば、シルバー、ゴールド、ダイヤモンドといったランクを目指すことは十分に可能です。
むしろ、しがらみのないWeb集客の方が、組織運営はスムーズです。
まとめ:香りに酔うな、数字を見ろ

ドテラは、製品自体は非常に魅力的です。
しかし、その場の雰囲気や「良い香り」に酔ってしまい、ビジネスとしての収支(毎月100PVの赤字)から目を背けてはいけません。
ママ友コミュニティという狭い世界から抜け出し、Webという広い世界に目を向けてください。
そこには、本当にアロマの力を必要としている人が待っています。




